【クイズで解説・第2弾】評価額50%OFFの罠!アパート・駐車場の「相続税」節税ルール!何問正解できる?

小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地等)のクイズの第二弾です。

「アパートや駐車場を持っているけれど、将来の相続税はどうなるんだろう?」「節税対策って難しそう…」そんな疑問や不安をお持ちではありませんか?

実は、人に土地を貸して事業を行っている場合、200㎡までの部分について土地の相続税評価額を 50%OFF にできる「小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地等)」という大変おトクな制度があります!

ですが、この制度は条件がとても細かく、「知らなかった!」では済まされない落とし穴がたくさん潜んでいます。

今回は、一般の方が勘違いしやすいポイントや誤解されやすい落とし穴をまとめた「税金クイズ(全5問)」をご用意しました!あなたは何問正解できるでしょうか?ぜひチャレンジしてみてくださいね!

第1問:自宅とアパート、両方の土地を安くできる?

亡くなった親の土地として「自宅の敷地(特定居住用)」と「賃貸アパートの敷地(貸付事業用)」の両方がありました。この場合、両方の土地で特例を使って税金を安くすることはできる?

A. 完全にどちらか一方しか選べず、併用は一切できない

B. 限度面積の調整(計算)を行えば、両方の土地で特例を併用できる

C. 自宅もアパートも、それぞれの限度面積までなら無制限に100%合算して使える

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【正解】

B. 限度面積の調整(計算)を行えば、両方の土地で特例を併用できる

【解説】

自宅の土地(特定居住用:最大330㎡まで80%OFF)と、アパートの土地(貸付事業用:最大200㎡まで50%OFF)は、実は併用が可能です!

ただし、Cのように「どちらも満額まで使える」というわけではありません。貸付事業用の土地を組み合わせる場合は、一定の計算式にあてはめて限度枠を調整・分け合う形になります。

評価減の割合が大きい「自宅(80%OFF)」を優先して使い、残った枠で「アパート(50%OFF)」に適用させるなど、どの土地にどれだけ特例を適用させるかで税額が大きく変わります。事前のシミュレーションがとても重要なポイントです。

第2問:自動販売機やコインロッカーを置いた土地

土地の一部に「自動販売機」や「コインロッカー」を設置して、毎月手数料(賃料)をもらっていました。この土地は特例の対象になる?

A. わずかな面積でもお金を取って貸していれば、その部分は特例の対象になる

B. 自販機やコインロッカーを置いている程度では「貸付事業」と認められず、対象外になる

C. 自販機の売上金額が年間100万円を超えていれば対象になる

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【正解】

B. 自販機やコインロッカーを置いている程度では「貸付事業」と認められず、対象外になる

【解説】

「自販機やコインロッカーを置いて雑収入を得ているから、その土台の部分は貸付事業用宅地になるのでは?」と考えてしまいがちですが、原則として対象外となります。

この特例が適用できる「貸付事業」とは、土地の上に「建物」や「構築物(舗装や固定された設備など)」を設置して貸し付けているものを指します。自販機やコインロッカーの設置は、土地の上に構築物を建てて貸しているとは認められず、単に「機器の設置場所」を提供しているに過ぎないため、原則として貸付事業用宅地等には該当しません。

第3問:親の土地で「子ども」がアパート経営をしている場合

親が所有している土地の上に、子どもが自分名義でアパートを建てて賃貸経営をしていました。親が亡くなったとき、この土地で特例は使える?

A. 親自身がアパート経営をしていないため、絶対に特例は使えない

B. 子どもが「親と同居または生計を一つ(財布が一緒)」にして経営していれば、特例が使える可能性がある

C. 親子関係であれば、同居していなくても無条件で特例が使える

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【正解】

B. 子どもが「親と同居または生計を一つ(財布が一緒)」にして経営していれば、特例が使える可能性がある

【解説】

特例の対象になるのは「亡くなった親自身の事業」だけではありません。親と「生計を一にする(生活費や財布を共通にしている)親族」が営んでいる貸付事業の土地も対象になります!

そのため、土地の所有者は親であっても、生計を同じくする子どもがその土地でアパート経営を行っていれば、親の相続の際に特例を適用できる可能性があります(※子どもが無償〈使用貸借〉で土地を借りてアパート経営を行っている場合)。

ただし、子どもが独立して別会計で暮らしている(生計が別)場合や、無償(使用貸借)ではなく地代のやり取りがある場合、また誰がその土地を相続するか等によって適用可否や判断が大きく分かれるため、事前のアドバイスが不可欠です。

第4問:プライベート会社(同族会社)への貸し付け

節税のために設立した「家族の不動産管理会社(プライベートカンパニー)」に親の土地を貸し出し、そこから会社が第三者へアパートを貸し出していました。この土地は特例が使える?

A. 家族の会社であっても、要件を満たせば「貸付事業用宅地等(50%OFF・上限200㎡)」の対象になる

B. 自分の家族の会社に貸している場合は「身内での自作自演」とみなされ、すべて対象外になる

C. 法人に貸す場合は、どのような事業であっても割引率が大きい「特定同族会社法人等事業用宅地等(80%OFF・上限400㎡)」が適用される

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【正解】

A. 家族の会社であっても、要件を満たせば「貸付事業用宅地等(50%OFF・上限200㎡)」の対象になる

【解説】

個人でアパートを経営するのではなく、節税対策として設立した「同族会社(会社の発行株式の過半数を親や親族が持っている法人)」に土地を貸し付けて事業を行うケースはよくあります。

このような場合でも、要件を満たせば「貸付事業用宅地等(50%OFF・上限200㎡)」として小規模宅地等の特例を適用することができます!

なお、法人に貸し出す場合は、その法人の株式保有割合(過半数等)や役員構成に加え、タダで貸す(使用貸借)のではなく、被相続人と法人との間で適正な地代のやり取り(賃貸借関係)があるかなどの要件チェックが必須となります。

※なお、同族法人に貸し付ける場合であっても、その法人が行っている事業が「アパート等の貸付事業」である場合は、80%減額の「特定同族会社法人等事業用宅地等」にはならず、50%減額の「貸付事業用宅地等」となります。

第5問:相続したアパートをすぐに売っちゃった!

亡くなった親から賃貸アパートと土地を相続しました。無事に相続税の申告期限(亡くなってから10ヶ月)を迎えたので、その直後にアパートを売却しました。この場合、特例はそのまま使える?

A. 申告期限まで貸付事業を続けていれば、その後に売却しても特例は消滅しない(使える)

B. 相続税の申告後であっても、3年以内に売却したら特例は取り消されて追徴課税になる

C. 相続した瞬間に特例の条件は確定するため、申告期限の前であってもいつ売っても自由

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【正解】

A. 申告期限まで貸付事業を続けていれば、その後に売却しても特例は消滅しない(使える)

【解説】

小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地等)を受けるためには、「相続開始(死亡)から相続税の申告期限(10ヶ月後)まで、引き続きその貸付事業を継続し、かつその土地を所有していること」という重要ルールがあります。

申告期限(10ヶ月)まで売却契約や事業廃止を行わず、アパート経営と土地所有を継続していれば、継続要件を満たすことができます。申告期限が過ぎた後に売却しても、この特例の適用要件を満たしていた事実が変わることはありません。ただし、申告期限が来る前(例:亡くなって半年後など)に売却や譲渡契約をしてしまうと特例が使えなくなりますので注意が必要です。

※なお、この特例を受けるためには「相続税の申告期限(10ヶ月以内)までに税務署へ申告書を提出すること」が絶対条件となります。申告期限までに売却しなくても、申告自体を忘れてしまうと特例が使えなくなりますので注意してください。

まとめ

全5問の税金クイズ、いかがでしたでしょうか?

  1. 自宅・アパートの両方がある場合は「限度面積の計算」で併用可能

  2. 自販機やコインロッカーを置いた程度では対象外

  3. 生計一(財布が一緒)の子どもの事業用地なら対象になり得る(地代や相続人に注意)

  4. プライベート会社への貸し付けも条件を満たせば「50%OFF」の特例が使える

  5. 申告期限(10ヶ月)までに売却しないこと&期限内の申告提出が必須

貸付事業用の特例は、土地の使い方・事業を行っている主体・売却のタイミング・申告手続きによって判定が大きく変わります。

「うちは条件に当てはまるのかな?」「申告までのスケジュールを知りたい」など不安をお持ちの方は、ぜひ一度、相続専門の税理士までご相談くださいね!